佐賀大音楽<br>Saga Univ.<br>Music Education Department

板橋 江利也(教授、声楽)

演奏の映像

プロフィール

東京大学文学部美学藝術学科卒業、東京藝術大学音楽学部声楽科卒業、同大学院音楽研究科声楽専攻ソロコース修了。
 学部在籍中からオペラ公演や演奏会に参加し、大学院在籍中に、芸大定期演奏会オペラ第44回 モーツァルト「魔笛」に、第2の僧侶役で出演(すみだトリフォニーホール)、また芸大定期合唱・オーケストラ第281回演奏会、ベルリオーズ「夏の夜」にソリストとして出演(東京芸術劇場大ホール)。
 日本初演の作品や現代曲のコンサートにも積極的に参加し、マーラー:嘆きの歌(1998年5月、オリジナル三部形式、日本初演、秋山和慶指揮、東京交響楽団、サントリー大ホール)に合唱ソリストとして出演、ヘルムート・ラッヘンマン「マッチ売りの少女」(1999年3月、秋山和慶指揮、東京交響楽団、演奏会形式、日本初演、サントリー大ホール)にヴォーカル・グループとして参加した。
 また大学院在学中に野村学芸財団の奨学金の支給を受け、修了後第17回野村学芸財団あらえびすの会(2002年1月、紀尾井小ホール)に出演した。
 その後は、バッハ・コレギウム・ジャパンの大きなプロジェクトに参加し、J.S.バッハ、マタイ受難曲国内ツアー(2000年4月、東京オペラシティタケミツメモリアルホール、神奈川県民ホール、福岡アクロス)、彩の国大バッハ・シリーズ J.S.バッハ《ミサ曲ロ短調》BWV232(2001年10月)及びイタリアツアー(ミラノ・ローマ・フィレンツェ)、第51回定期 J.S.バッハ、教会カンタータ全曲シリーズ Vol.31 ~ ライプツィヒ1724年- V ~(2002年2月)及び同時に行われたカンタータ集CD録音に参加。またJ.S.バッハ、ヨハネ受難曲(初演版)・マタイ受難曲東京(東京オペラシティタケミツメモリアルホールほか3か所)・スペイン・イタリアツアー(2002年3月、バルセロナ・サラマンカ・バレンシアなど8都市)に参加した。
 また近年においては2006年、2007年と2年続けてソロリサイタルを熊本、佐賀にて行い、シューマンの「詩人の恋」全曲やR.シュトラウスの歌曲等の演奏に取り組んでいる。また長崎県立島原高校の定期演奏会(2008年、2009年)や、東京大田区主催の第九演奏会に出演する(2009年)など、東京、九州一円でも活躍している。また嘉瀬幼稚園や、熊本リハビリテーション病院などでの訪問演奏など、地元の佐賀、熊本での地域貢献活動にも力を入れている。野村学芸財団主催の「あらえびすの会」演奏会には2008、2009、2010と連続して再び出演している。
 その他レパートリーは、ベートーヴェン、シューベルトなどのドイツリート、多くの日本歌曲、モーツァルト「レクイエム」、ヘンデル「メサイア」、ベートーヴェン「第九」交響曲、シューベルト「マニフィカト」、モーツァルト「戴冠ミサ」などのソロがある。板橋勝の主宰により始められたコンサートホール21シリーズの演奏会には、芸大学部在籍中から現在に至るまで数多く参加している。

授業の指導方針

「声楽」
発声を基本からつくり、声帯を酷使する「大声」ではなく、「よく響く声」を目指します。発声を演奏全ての基盤として、呼吸や言葉の発音、フレーズなど音楽全体を作っていきます。そして音楽を、技術的な側面からと、感性的な側面から観察し、演奏の形にしていくことを学びます。表現することを通して様々な事象に対する感じ方や考え方そして自分自身について考えます。そのような中から音楽教育における歌の指導の有り方について学びます。   2005年に当大学に赴任以来、教員採用試験合格者(2005年以来2009年度までの2次対策直接指導の学生の合格率は100%)や、コンクール入賞者、学部長賞、学長賞受賞者などを輩出し、成果を挙げており、指導法については自信を持ってお届けしています。声楽未経験者でも、必ず上達します!!

「合唱」
合唱においても発声や呼吸、発音などの声楽の基本的な技術が重要であることはいうまでもありませんが、合唱においては「合わせる」ことの意味を重視したいと思います。合唱における指揮者の立場、伴奏者の役割、指揮者に従って歌うということ、他パートとのアンサンブルなど演奏者としても、指導者としても重要である事柄について学びます。

「小学声楽」
小学校の教員免許取得のための科目です。小学校の教材になっている歌の楽譜をある程度読んで歌えるようになり、主な教材の作曲者や作詞者、背景などについても学び、更に教科書に載っている声楽曲にも触れます。小学校の先生として音楽で歌を教えるために最低限必要な事柄を勉強します。